30分1万円のアトピーカウンセリングを受ける前に

高額なお金を払ってでも
カウンセリングを受けたいと思われる方は、
ステロイドが効かない、
効きが悪くなってきたので将来が不安、
等々の理由から、
自己判断で脱ステしてらっしゃる方が大半だと思います。

そして、自由診療でカウンセリングをしている皮膚科医の大半は、
ステロイドが怖い薬でないことを説明して納得させ、
まず、ステロイドで治療する先生です。
その後は、完治する方法をそれぞれ模索中だと思いますが、
これで皆が必ず完治する!というものはまだ見つかっていません。
見つかっていれば、とっくにガイドラインに入っているはずです。
なら、最初から自分でステロイドで良くしても同じだと思いませんか?
以下は、ステロイド依存症でないことを前提にお話しています。

1:ステロイドをほんの少しずつダラダラ塗って
効かないと思ってらっしゃる方

ケチらず、しっかり塗って下さい。
必要なステロイド量を機嫌よく出してくれない先生なら、
さっさと別の先生にかえて下さい。

田舎で他の選択肢がない場合は、
しっかり塗って使いきった時点で再診し(3日後でも1週間後でも)、
"良くなるには本当にこれだけ必要なんだから出して下さい”
と訴えて下さい。

軟膏やユニバーサルクリームでかゆくなる方、
朝はベタベタしたものを塗りたくない方は、クリームをもらって下さい。
日本の皮膚科の先生方は、なぜだか軟膏がお好きですが、
(乾燥タイプにはクリーム、と書かれたものがあるにも関わらず)
スイスやフランスで、軟膏を出されたことは一度もありません。
どちらがいいですか?と訊かれたことも皆無です。

私にも経験がありますが、
なるべく使いたくないからと思ってチビチビ塗ると、
かえって使用量が多くなってしまうこともあります。


2:ステロイドの効きが悪くなったと感じ、
いつか効かなくなる日が来てしまうのでは?
と不安でたまらない方

同じランクで、別のステロイドに変えてもらって下さい。
理論を持ち出してステロイドの耐性を否定する皮膚科医もいますが、
耐性はあります。すべてが理論通りにはいかないのです。

”同じランクでも、別のものに変えるだけで良くなる方は
たくさんいらっしゃいますよ!”と
アトピーに力を入れてらっしゃる開業医の先生のところの
看護師さんも断言してらっしゃいました。

別の薬に変えても効きが悪いと感じた方は、
ステロイド依存症を疑って、専門の先生に相談して下さい。


3:ステロイドが効かない方、
効かなくないけど、強い意志でステロイドを断ちたい方

一日も早く脱ステの先生のお世話になって下さい。
もうそれ以上、一人で苦しむ必要はないですよ!
頼りになる先生方や仲間が、しっかりと支えて下さいます。

首都圏にお住まいの方は、一度参加されてはいかがですか?
http://atopic.info/blog/event/lecture/2013/07/2069


まとめ
★ チビチビ塗って効かないと思ってる方は、ケチらずしっかり塗ってみる。
★ 効きが悪くなったと感じた方は、同ランクで別の薬に変えてもらう。
★ ステロイド依存症の方は、一日も早く脱ステの先生のお世話になる。


あとは、ご自身でよく観察して、
自分にとって、一番の引き金は何なのか?を見極めて下さい。
それは、医師でなく本人の仕事です。

食べ物に神経質になり過ぎる必要はありませんが、
常識的に考えて、口から入るものが、
肌に何の影響も与えないなんてあり得ないですよね。

先日も書きましたが、運動もとっても大事です。
私のおススメは、歩くことと太陽礼拝ですが、
何かお気に入りがおありなら、ぜひ続けて下さい。

誰かにきいてもらいたいけど、話せる人が身近にいない方は、
全てを正直に書き出してみて下さい。
誰か特定の人宛の出さない手紙でもいいと思います。
それで、かなり楽になれるはずです。

セルフカウンセリング法として、椅子を2つ用意し、
患者と医師の立場を自分で演じるのもいいかもしれません。
自分の言葉を決して否定せずに全て受け止めてくれる医師を想像し、
その人に思っていることを包み隠さず打ち明けます。
次に別の椅子に移り、その医師になりきって、もしあなたなら、
そこまで正直に話してくれた相手に、どういう言葉をかけるかを考えます。
次にまた最初の椅子に戻り、医師の言葉に自分がどう答えるか...
と続きます。今すぐにでも自分のお部屋で始められ、
30分も続ければ、立派なカウンセリングになります。
行った回数を手帳にでもつけて、×1万円で計算し、
そのお金で旅行なり何なり、好きなことを計画するのも素敵です。

今までのやり方が、間違っていたのでは? 無駄だったのでは?
とわからなくなる時は、もし、それが自分の愛する人なら、
一体、どういう言葉をかけてあげるだろう?と考えてみて下さい。

藁にもすがる思いで遠くまで出かけて、
高額なカウンセリングを受ける前に、
まずは、自分で今すぐできることから始めてみませんか?