うつの患者さんへ

Depression

うつと診断されたことのない私が、
あれこれ偉そうに言える立場でないことは、
十分承知していますが、
ひとつだけ質問させてください。

うつと診断された後、少しご気分が良い時、
積極的に運動を試されたことがおありでしょうか?

テレビでうつ関係の番組を目にするたび、
薬物療法認知行動療法と並んで、
どうして運動療法が紹介されないのか不思議です。
もちろん、患者さんの症状によると思いますが。

フランス語のサイトでは、
ジョギングで、抗うつ剤と同じ効果が得られることが、
デューク大学の研究で確認されたと書かれています。

http://www.doctissimo.fr/html/sante/mag_2000/mag0908/dossier/sa_2277__sortir_deprime.htm

年数が記載されていないので、
論文の特定はできませんでしたが、
興味深いのは、
ジョギングを続けることで、
「力と誇りがわいてくるのを感じるようになる」
という箇所です。

うつの患者さんには優秀な方が多く、
それ故、ご自身を過小評価なさる傾向がある、
ときいたことがあるので、深く納得してしまいました。

ヨガをした後は、どちらかというと、
穏やかな気持ちになることが多いので、
一瞬、真逆のような気がしましたが、
よく考えると、
真の穏やかさは、強さを要求するものなので、
同じことかもしれませんね。

屋外で行うジョギングは、
外の新鮮な空気を吸うだけでも効果がありそうですが、
雨の日には、ぜひヨガもお試しください。
セロトニンやGABAの値が上がることが確認されています。

アシュタンガはかなりきついので、
士気を上げたい方、特に男性陣にはおススメです。
ビギナー対象のレッスンに数回参加したことがありますが、
それでも、ふうふう言ってました。
シバナンンダの太陽礼拝をされてる方は、
時に、アシュタンガにも挑戦なさってみてください。

プロフでもお話したように、
私は、薬を否定しているわけではありません。
必要な時は躊躇せず、
その恩恵を受けるべきだと思っています。
ただ、薬でうまくコントロールしつつ、
同時に、少しずつ運動も始めれば、
必ずより良い結果につながる気がしてなりません。

精神科に通う患者さんが増えても自殺者は減らない、
SSRIが登場してから、うつの患者さんが増えた等の事実は、
薬物療法の限界を物語っているのではないでしょうか。

上のサイトには、
人とおしゃべりすることの大切さも書かれています。
実際、時々お集まりになって、
悩みや情報交換されてる患者さんもいらっしゃると思いますが、
そんな時、もう一歩踏み込まれて、
みなさんで、ジョギングやヨガを始められてはいかがでしょ?