金次郎のバスタブ理論

20代前半で、
いろいろ悩んでいた時、
ある人から、
そういう時は、何でもいいから、
ボランティアするといいよ、
と言われました。

今なら、当たり前のこととして、
受け入れられますが、
当時は、
全く意味がわかりませんでした。

ボランティア??
自分のことすら解決できてないのに、
人助けする余裕なんて、
あるわけないじゃない。

自分も含め、
人って、何か悩みがあると、
それ以外見えなくなりがちですよね。

その悩みから解放されたくて、
楽になれる方法ばかり模索し、
ますますドツボにはまっていく。
そして、周りの人を疲れさせる。

二宮金次郎のバスタブのお湯の話、
ご存じですか?

お風呂につかります。
お湯を自分の方にかき集めようとすると、
脇からどんどん流れていき、
逆に、お湯を前にどんどん押し出すと、
自分の方にどんどん返ってくる。

これって、
何事にも当てはまる気がします。

ボランティアって言われると、
ちょっとハードルが高くなりますが、
誰かをハッピーな気分にすることなら、
今すぐにでも始められます。

何をすれば、その人が喜んでくれるか?
を考えなきゃいけないから、
その時点で、既に、
自分の悩みから、思考が切り離されます。

ちょっと、話が飛躍しますが、
以前、腕を虫にさされた時、
かくと傷になるので、
叩いたり、
軽くつねったりしていたのですが、
同じ所ばかり刺激するのもよくないと思い、
すぐそばを、軽く撫で始めたんです。

しばらくそうしていたら、
刺された所もだんだん落ち着いてきて、
驚きました。

結局、悩みも同じことだと思うんですよ。
ひとまず、それは置いといて、
とりあえず、誰でもいいから、
少しでもハッピーな気分にしてあげる。

そうしているうちに、
気づけば、
自分の悩みも解決されてるか、
少なくとも、
少しは楽に付き合えるようになってる
ことが多いです。

いつも感心するのですが、
幸せそうな人って、
誰かをハッピーな気分にするのがとっても上手です。
きっと、金次郎のバスタブ理論を
無意識か意識的に実践なさってるんだと思います。

立ち姿勢で、少し顎をひくと、
胸部がアップして、腹部がへっこみ、
姿勢が良くなるように、
悩みが、なかなか頭から離れない時は、
とりあえず、誰かをハッピーにすると、
自分も楽になる。

信じる者だけに起きる奇跡でなく、
誰でも体験可能な心身のからくりを、
中学あたりで教えてくれれば...